FX自動売買としてMT4を安定稼働させるための環境としてVPSを使うのは一般的になっていますが、FX専用と謳われしWIndowsOSのVPSは安くても月額2,000円程度掛かります。このランニングコストの負担を重く感じたことはありませんか。
 

そんな悩みの解決手段として、LinuxOSの格安VPSでFX自動売買環境(MT4環境)を構築する方法があります。LinuxOSであれば国内大手業者のVPSでも月額500円前後に抑えることができ、ランニングコストをかなり軽減することができます。
 

当サイトはこれまで国内最安のWebArena、コスパ面で優れていると口コミ人気の高い[PR]Conohaに関してはその構築方法を情報発信してきました。
 

今回は[PR]さくらインターネットのVPSについてです。

さくらインターネットのVPSは、古くからサービス提供しており業界では老舗の部類です。今でこそ後発の安価なVPSサービスが増えていますが、安くて安定性が高いなどでの評判でFX自動売買のVPSとしての知名度・人気度は高いです。その さくらインターネットは、2019年11月7日に新プランの提供を開始しました。ストレージはSSD化された上、初期費用も無料になって選択しやすくなりました。
 

VPSの月額費用が負担に感じるという方はぜひ本記事を参考にFX自動売買(MT4)環境の構築にトライされてはいかがでしょうか。上手くいけば、月額VPS費用を大きく圧縮することができます。
 

さくらインターネットのVPSでの手順概要は以下となります。
1.VPS申込
2.カスタムOSインストール
3.WINEインストール
4.VPSのリモートデスクトップ接続設定
5.MT4インストール

手順の容易さに関しては、[PR]Conoha[PR]さくらのVPS→WebArena という感じです。
自信がない方は、まず[PR]Conohaでトライするのもありかと思います。
※画像での外部リンクは広告となります。予めご了承ください。

さくらインターネット VPSの申込方法

さくらインターネットのWEBサイトに訪問しお申込みしていくだけです。

さくらのVPSを契約する
以下リンクから申込ページに遷移し、申し込みします。



画面に従って必要やお支払い情報を入力していくだけですので難しいことは何もありません。

さくらのVPSへ OS(Ubuntu18.04)をカスタムインストールする

OSディストリビューションはCentOSよりもUbuntuを選択します。そのほうが遥かに手順が楽でかつ時間も少なく済みます。さくらのVPSに標準OSとしては準備されているUbuntuのバージョンは少し古く16.04ですが(2019年12月時点)、それだと手順上でうまく進められない箇所があったため、カスタムOSインストールでUbuntu18.04を入れます。

さくらのVPSの管理画面にログインする
VPS契約後、ログイン画面のURLはメールで案内があります。IDとパスワードを入力してログインします。
https://secure.sakura.ad.jp/menu/

 
さくらのVPSにUbuntu18.04をインストールする
ログイン後、上部のメニューから「契約情報」をクリックします。

 

契約情報ページが表示されるので「契約サービスの確認」をクリックします。

 

画面下部にあるボタン「サーバー設定」をクリックします。※右側の黒塗り部分にはIPアドレスが記載されています。当該IPアドレスは後の手順で利用しますので控えてください。

 

サーバー一覧から対象の「名称」をクリックします(スクリーンショット上では名称未設定となっています)。

 

画面右上の「各種設定」の中から「OSインストール」をクリックします。

 

OSインストール形式の選択では「カスタムOS」を選択します。カスタムOSインストールのリストからは「Ubuntu 18.04」選択後、画面最下部のボタンをクリックします。

 

確認画面が表示されますので、画面右下「インストールを実行する」をクリックします。

 

OSインストールが開始されます。

 

「VNCコンソールを起動」のボタンをクリックします。

 

ユーザー・パスワードを設定する
VNCコンソール画面が開きます。ここからはVNCコンソールでの操作になります。
まずはユーザー名を決めます。任意のユーザー名を入力し、キーボードの↓を押して「Continue」に合わせてEnterキーを押します。画面上は「USER1000」と入力しました。

 

次にユーザーアカウントの設定です。ユーザーアカウントを入力して、「Continue」でEnterキーです。ここでは「user1000」と入力しています。※このユーザーアカウントはインストールでも利用しますし、リモートデスクトップ接続でも利用するものです。

 

続いてパスワードを入力して、「Continue」でEnterキーです。

 

パスワード確認で再入力を求められるため、先に入力したものと同じパスワードを入力します。

 

ディスクパーティションの画面に映ります。上から三段目「Guided – use entire disk」を選択します。

 

そのままEnterキーを押します。

 

確認画面にて、「Yes」を選択してEnterキーです。

 

処理が始まります。

 

処理が終了すると画面が切り替わります。「Continue」を選択してEnterキーです。

 

VNCコンソールと接続が切れるため、そのまま ウィンドウの右上の×で閉じます。VNCコンソールでの操作はこれで終わりです。

 

サーバー一覧にて、サーバーを起動します。左部のメニュー「サーバー」から対象のサーバーを選択して、「起動」をクリックします。これでカスタムOSインストールは完了ですが、そのままパケットフィルタ設定もしていきます。起動後はパケットフィルタを設定していきます。対象のサーバーをクリックします(名称未設定の部分のクリックです)。

 

パケットフィルタを設定する
画面右上部の「パケットフィルタ」をクリックし、すぐその下の「パケットフィルタ設定へ」をクリックします。

 

パケットフィルタ設定では「利用する(標準設定)」にチェックをし、SSH、FTPにチェックを入れます。
カスタム接続許可ポート設定には、TCPを選択し値には「3389」を入力します。その後、画面下の「設定」をクリックします。
3389はリモートデスクトップ接続するために必要な設定です。

 

※カスタムOSインストールについては公式に手順が掲載されています。不明点があれば公式情報もご参照ください。

さくらのVPS UbuntuにWINEをインストールする

ここからは「黒い画面にコマンドという文字列を入力して、セッティングしていくという手順」となります。コマンドライン(CUI)のOSを触ったことのない方にとっては少々取っ付きにくい手順かもしれませんが、コピー貼り付けで進められますので簡単です。

まずは自分のPCからネットワークを経由してサーバーに接続して操作するソフトをインストールしておいてください。
Tera Term

さくらのVPSにTera Termで接続する
Tera Termを起動すると以下のような画面が立ち上がります。ホストの入力エリアにVPSクラウドのIPアドレスを入力して「OK」をクリックします。

※IPアドレスは先の手順で控えた値です。さくらVPSの管理画面から確認できます。
 

初回実行時はセキュリティ警告の画面が表示されます。「既存の鍵を・・・」にチェックを入れて、「続行」をクリックします。

 

ユーザー名とパスワードは先に設定したものを入力し(今回の例ではユーザーアカウントはuser1000)、「OK」をクリックします。

 

rootユーザーに切り替える
ログインが正常にできたらコマンドを入力していきます。まずは、rootユーザーにスイッチします。以下をコピーしてTeraTerm上で右クリックで貼り付けられます。Enterキーで実行となります。


sudo su -

パスワード入力を求められるため、パスワードを入力します。ここでは入力しても画面は全く変化がありません。入力後はEnterキーを押します。

パスワードが合致するとrootユーザーに切り替わります。

 

WINEをインストールする
以下コマンドを実行していきます。1行ずつコピーしてTeraTerm上で右クリックで貼り付けられますので、Enterキーで実行となります。


apt-get update -y
apt-get upgrade -y

1行目を実行した画面は下図のような形になります。

次に実行するのは以下コマンドです。


sudo apt-get install software-properties-common -y

ここまで実行できたらWINEを入れていきます。同様に以下コマンドを1行ずつ実行します。


sudo dpkg --add-architecture i386
wget -nc https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key
sudo apt-key add winehq.key
sudo apt-add-repository 'deb https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/ xenial main'
sudo apt update
sudo apt install --install-recommends winehq-stable

途中でYes/Noを問われるケースがあれば、Yを押して処理を進めてください。ここでのコマンド実行は最終行のみ3分程度の処理時間がかかります。

(注意)
上記コマンドはUbuntuやWINEのバージョンが変われば実行するコマンドが変わるようです。コマンドが上手く通らないというときは以下のリンクを参照し、実行コマンドを確認してください。
参考「WineHQ Wiki
 

さくらのVPS リモート接続設定をする

VPSをGUI化し、リモートデスクトップで接続できるようにします。デスクトップツールは例に倣って軽量と名高いMateです。(GNOMなど最もメジャーなものは、重すぎて使い物にならなかった経験あり)。

デスクトップツール Mateをインストールする
以下コマンドを同様に1行ずつ実行します。
1行目、2行目は処理完了まで3~4分程度の時間が掛かります(他VPSでは10分以上掛かった処理ですが、さくらのVPSは実測で3~4分でした)。


sudo apt-get install mate-* -y
sudo apt-get install ubuntu-mate-* -y
echo mate-session > ~/.xsession
sudo apt-get install xrdp -y 

上記がすべて完了したらVPSを再起動かけます。以下コマンドを実行すると、TeraTermは自動で閉じられます(TeraTermでの操作はこれで完了です)。


reboot

再起動後は3分程度するとリモートデスクトップで接続できるようになります。

リモートデスクトップで接続する
リモートデスクトップでVPSに接続します。ご自身の端末のリモートデスクトップを起動します。
※前の手順でVPSを再起動かけてますので、立ち上がってくるまで少し時間をおいてください。

 
コンピュータの入力欄にVPSのIPアドレスを入力して「接続」をクリックします。

 
セキュリティの確認画面が表示されたら、「このコンピューターへの接続について今後確認しない」にチェックを入れて、「はい」をクリックします。

 
これでVPSクラウドに接続されます。以下の画面が表示されますので、ユーザーアカウントとパスワードを入力してください。

 
接続されると以下のような画面となります(下図はメニューをプルダウンさせた状態です)。

これでリモート接続設定が完了です。

背景画像が気に入らないなどであれば、WinodowsOSと同様にデスクトップで右クリックして「Change Desktop Background」から変更してください。スクリーンセーバーの設定は左上のMenu → All → ScreenSaver で設定できます。

さくらのVPSにMT4をインストールする

MT4をインストールし、自動売買を開始する
ここでの操作は「格安VPSでMT4環境構築!LinuxOSへのMT4インストール手順」を参考にしてください。

総括

今回はさくらインターネットのVPS Ubuntu18.04でFX自動売買MT4の環境を構築手順を記載しました。手順が少々長いと感じるかもしれませんが、VPS申込が済んでしまえばスムーズにいけば、MT4稼働までの所要時間は1時間もあれば辿りつけるかと思います。

さくらのVPSの新プランは初期費用無料でお試し期間もあるため、より選択しやすいサービスと言えます。価格はWebARENAに比べると劣りますが、WebArenaと同じだけMT4を稼働させてもCPU使用率は低い状態を維持しているようです。そのあたりは追って別記事で記載しようかと思っています。

VPS費用が高いと感じていらっしゃる方は、コマンド実行という少々慣れない操作がありますが、一度構築さえしてしまえばランニング費用を大幅に下げることが出来ますのでトライしてはいかがでしょうか。但し、MT4としては動作保証されていない方法なので自己責任でお願いします。



※セキュリティ強化、日本語対応などは必要に応じて実施してください。本手順はMT4稼働までの最小手順を記載しています。
※私自身、Linux OSのVPSで運用中においてこれといったトラブルには見舞われていませんが、1年半程度という期間であることを添えさせていただきます。

参考
格安VPSでFX自動売買(MT4)運用費は500円程度に圧縮可能
WebARENA(月額360円)のVPSにFX自動売買(MT4)環境を構築する手順!
Conoha格安VPSでFX自動売買(MT4)環境を構築する方法
世界最安VPSであるTime4VPSでMT4運用できない理由

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