月額360円~の国内格安VPSであるWebARENAを使ったFX自動売買環境(MT4環境)の構築手順についてです。前回はWebARENAのVPSクラウドの起動手順までを記載しました。今回はMT4が使えるよう環境を整えていきます。
WebARENAのVPSでMT4環境構築
CentOS7にWINEをインストールする手順
本内容は「黒い画面にコマンドという文字列を入力して、セッティングしていくという手順」となります。コマンドラインベースのOSを触ったことのない方にとっては少々敷居の高い内容になります。
手順の意味を理解しようと努めると膨大な労力が必要になります。超ザックリな意味を添えながら、本内容をトレースすることで作業完遂する事を目的に記載しています。
ここから先はVPSクラウドに対して処理させるのですが、自分のPCからネットワークを経由してサーバーに接続して操作するソフトをインストールしておいてください。
Tera Term
- VPSクラウドへの接続
- Tera Termを起動すると以下のような画面が立ち上がります。ホストの入力エリアにVPSクラウドのIPアドレスを入力して「OK」をクリックします。
※VPSクラウドのIPアドレスはWebARENAのサーバーコントロールパネル画面からメニュー「インスタンス」をクリックすることで確認できます。
初回実行時はセキュリティ警告の画面が表示されます。「既存の鍵を・・・」にチェックを入れて、「続行」をクリックします。
ユーザー名に「root」と入力し、「RSA・・・を使う」にチェックを入れ、「秘密鍵」をクリックします。
ファイル選択の画面が開かれるため、「前回記事」の手順2-5で保存したファイルを選択し、「OK」をクリックします。ファイル選択画面ではファイルの種類を「すべてのファイル」にしないと、ファイルが表示されないかと思います。。
ログインが正常に終了すると以下のような画面になります。これでVPSクラウドへ接続されました。
- 3-1.アップデートする
- VPSのOSインストール後に実行するお決まりのコマンドを実行します。
yum -y update
上記コードをコピーします。TeraTerm上で右クリックすることでペーストとなります。
ペースト後はエンターキーを押下します。およそ5分くらいもの間、黒い画面に文字列が流れ続けて処理が完了します。
- 3-2.開発ツールを導入する
- WINEを入れる前に開発ツールを導入していきます。以下を1行ずつ実行します(先と同様に一行ずつコピーしてTeraTerm上で右クリックしてエンターです)
yum install samba-winbind-clients -y yum groupinstall 'Development Tools' -y yum install glibc-devel.{i686,x86_64} gnutls-devel.{i686,x86_64} freetype-devel.{i686,x86_64} alsa-lib-devel.{i686,x86_64} -y yum install libtiff-devel.{i686,x86_64} libgcc.{i686,x86_64} libX11-devel.{i686,x86_64} libxml2-devel.{i686,x86_64} -y yum install libjpeg-turbo-devel.{i686,x86_64} libpng-devel.{i686,x86_64} libXrender-devel.{i686,x86_64} -y yum install wget
処理を実行した際に以下のように、実行するか否かを問われたら yを入力してエンターです。
- 3-3.WINEのソースを入手する
- WINEをインターネットから入手するのですが、その前にフォルダ(ディレクトリ)を作成します。例に倣って1行ずつ実行です。
1行目でフォルダ(ディレクトリ)を作成し、2行目で作成したフォルダ(ディレクトリ)に移動します。mkdir wine cd wine
インターネットからWINEのソースをダウンロードします。ダウンロード後はtarコマンドで展開します。
wget http://dl.winehq.org/wine/source/3.x/wine-3.15.tar.xz tar Jxfv wine-3.15.tar.xz
- 3-4.WINEをビルドする
- ビルドは64bit版→32bit版の順で実施します。展開したディレクトリに移動して、64bit版と32bit版を格納するディレクトリを作成します。
cd wine-3.15 mkdir -p wine32 wine64
64bit用のディレクトリに移動して64bit版を先にビルドします。3行目のmakeの処理時間は長く1時間くらいかかります。
cd wine64 ../configure --enable-win64 make
処理が完了しましたら次に32bit用ディレクトリに移動してビルドします。ここの3行目のmakeの処理時間も長く1時間くらいかかります。
cd ../wine32 ../configure --with-wine64=../wine64 make
- 3-5.WINEをインストールします
- ビルドした順番とは異なり先に32bit版→64bit版の順でインストールします。まずは32bit版です。
cd ../wine32 make install
次に64bit版のインストールです。
cd ../wine64 make install
これでWINEインストールまで完了です。
総括
本手順から黒い画面にコマンドを入力する・・・というWinodowsユーザーには馴染みのない操作ですが、TeraTermでVPSに接続して、本記事に記載しているコマンドをコピー貼り付けするだけです。
WINEのインストールについては他の方法もありますが、WINEは最新版3.15(2018/9/10時点)をインストールする手順としました。古いバージョンのWINEだとMT4インストール時にプロキシ設定の画面が開いて上手くいかないケースがあるからです。WINE3.15ではMT4がスムーズにインストールできることを確認しています。
次回手順ではリモートデスクトップでVPSクラウドにログインできるようにしていきます。
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